製造業で営業利益率を上げるには?【第9回】その機械、リース契約で売ってみよう

統括研究員 谷川大致
監修・執筆統括研究員 谷川大致
製造業で営業利益率を上げるには?【第9回】その機械、リース契約で売ってみよう

製造業の機械は、購入した分のお支払いをお願いする「買い切り型」で販売するのが主流です。
この場合、製品が高価であったり先方の予算が足りなかったりすると成約に至りにくくなります。

しかし、他の方法を選べば上記の条件でも購入・導入いただけるチャンスが広がります。
そこで今回おすすめしたいのが「リース契約型」での販売です。

皆さんは今までに「リース契約型」を検討したことはありますか?
サービスではなく「物」として存在するプロダクトを売っているのであれば、真剣に考えてみる価値があります。

もし1台でも多く販売ができれば売上に直結し、皆さんの業績にもつながるのではないでしょうか。

よくある「買い切り型」のパターンと弱点

まず、通常の「買い切り型」について考えてみます。

仮に1000万円の機械を売るとしたら、購入のための稟議書がお取引先の現場担当者から上層部へ上がっていき、社内での1000万円分の決裁と予算確保がなされるのがほとんどです。

その際は、現場担当者が提出する「この機械はこのように必要」という理由や、同業他社製品との比較、導入後の効果予想などが検討材料になるでしょう。
それらの情報収集にはこちらの営業担当者も関わり、導入までをサポートします。

しかし、この上層部の検討プロセスを突破するのが一番のハードルです。
なぜなら決裁者としては1部門ではなく他部門や全社の予算バランスも考慮しなければならず、導入の決断がしにくいからです。

現場としては導入したい、しかし会社の予算としては別に振り分けたい。
このように社内で意見が分かれてしまうと、なかなか購入・導入には至りません。
売り手の営業としても大きな課題です。

おすすめしたい「リース契約型」のパターンとメリット

では、同製品を「リース契約型」で販売するならどうでしょうか。

仮に1000万円の機械を「均等月払い/5年リース」で利用するとしたらお客様の1カ月の負担は約16.7万円です。
料率をかけたとしても、この程度の負担で済むなら一括支払いより大幅に支出しやすくなります。

今必要なのは1000万円か、20万円弱か。この金額の差がポイントです。
最終的には機械代金+利息の支出になるとしても、「月々20万円弱の支出」なら場合によっては上層部への稟議を省略して、現場担当者の決裁が可能になるかもしれません。

上層部が判断するときも、現場の声が強い案件のほうが投資の優先順位が上がります。

たとえ財務責任者の方が「リース負債が増えると財務効率が悪化するのでは」と考えていたとしても、現場が積極的に需要を伝え、声を上げてもらったほうが案件が通りやすいです。
これは私たちの経験則から言える事実です。

「リース契約型」を使えば、同じ機械であっても先方の負担を小分けにできるのが強みです。
今必要な金額が1000万円ではなく20万円弱であれば、検討できる取引先も増えるのではないでしょうか。

また、「リース契約型」はリース会社を経由した取引になるので、販売時には機械1台分の代金がリース会社から支払われ、その後の月々の料金回収はリース会社に任せられます。
メーカーが回収不能というリスクを背負わずに済む方法でもあるのです。

新たに「リース契約型」を導入する際のポイント

リースという契約は「物」が存在する取引であれば、どのような製品でも利用できます。
また、先方がすでに利用しているリース会社を経由すれば手続きをスムーズに進められます。

そのため、お取引先の現場担当者へリースの提案をする前には、相手が利用しているリース会社をチェックしておいてください。
おそらくコピー機やディスプレイ、PCなどにリース会社のシールが貼ってあるはずです。
訪問時に企業名を控えておき、交渉の際に「このリース会社を経由する方法も使えます」とご案内すれば安心してもらえます。

お取引先のメインバンクがリース事業を展開しているのであれば、そちらからの契約も可能かもしれません。
先方の財務状況や潜在的な価値を把握しているので、安全なリース契約についてアドバイスをもらえるでしょう。

できるのに「リース契約型」を使わないのは勿体ない

本当は「買い切り型」のほかに「リース契約型」での販売が可能なのに、使っていないのであれば非常に勿体ないと思います。

日々コストダウンを図っているお取引先の現場担当者にとっても、同じ性能と価値を持つ機械を低負担で購入できるのであれば大歓迎でしょう。
お客様のためにも私たちは一度「リース契約型」の導入を本気で検討すべきだと考えます。

確かに「買い切り型」のほうが適切なお客様もいます。
キャッシュリッチで余裕があるなら、リース契約より一括でご購入いただくのが最善です。
しかし現実には潤沢な予算を組めない会社がほとんどです。

それでもご購入いただきたい、導入すれば必ず利益に貢献できる、そんな自信のある製品ならば一層この「リース型契約」が効果的です。
今まで売りにくかったお客様も射程に入ってきます。

ぜひ新しい営業形態として取り入れてみてください。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

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