改善の第一歩は「業務の引き算」から

統括研究員 谷川大致
監修・執筆統括研究員 谷川大致
改善の第一歩は「業務の引き算」から

残業するほど忙しい中で「業務改革」を進めるのは至難の業です。コンサルタントやアドバイザーの話を聞いて必要だと思っても、現場の余裕がないと取り入れること自体が困難です。

業務を改善したい・新しい方法を試したいのであれば、まずは今ある「なくてもよい業務」を抽出して、引き算するところから始めましょう。

工程改善における優先順位についてはECRSの原則がよく知られています。排除(Eliminate)・結合(Combine)・交換(Rearrange)・簡素化(Simplify)の頭文字を並べたもので、そこでもやはり「排除=引き算」が筆頭に置かれています。

すぐできる「引き算」は、余分なモノを捨てること

皆さんが今日からすぐできる「引き算」があります。それは余分なモノを捨てることです。

いつも探し物をしているようであれば、それは余分なモノに囲まれているサインです。仕事で使うモノは、必要な量が必要な場所にあり、必要なときすぐ使えるのが基本です。

中でも「必要な量」に絞り込むと、探し物は圧倒的に減ります。机の引き出しにあるペン類、工場にある工具類、総務が管理する備品類など、余っているモノはありませんか。

必要以上にモノがあると使いたいときに探す時間がかかり、保管するにも余計なスペースが要ります。そのせいで必要なものが隠れてしまって、一層探しにくくなります。

でも「必要な量」に絞ると一気に上記の問題が解決します。だからこそまず「引き算」から入るのが改善への第一歩なのです。

本格的な「引き算」なら1年かける

もし私が業務改善を引き受けるのであれば、「引き算」を現場に浸透させるために1年間を使います。具体的には、次のプロセスを3カ月ごとに進めます。

  • 現状把握し、引き算できる業務を洗い出す
  • どの業務を引き算するか選定する
  • 実際に現場でその業務をなくして運用してみる
  • なくすべき業務、あるべき業務が判明して調整する

徹底して行うと1年後は見違えるように業務がスリム化され、次の1年で新しい改革を確実に行えます。悩んでいる方はぜひご相談ください。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

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