営業に苦労していたら思い出そう 心が軽くなる3つの心得 | 合同会社AMU経営研究所

営業に苦労していたら思い出そう 心が軽くなる3つの心得

統括研究員 谷川大致
監修・執筆統括研究員 谷川大致
営業に苦労していたら思い出そう 心が軽くなる3つの心得

営業活動に苦手意識がある方は多いのではないでしょうか。人と話すのが得意ではない、断られてしまうのが怖い。日常で初対面の人と話す機会が少ないぶん、そう感じるのは自然なことです。

しかし考え方を変えれば営業活動はグッと楽になります。今回は、私たちがおすすめする「営業3つの心得」を紹介します。

①営業は確率論で考える

全ての訪問で成約できたらいいのですが、それは究極の理想であり達成は不可能です。ただこれは悪いことではありません。例えば野球の世界では「3割打てば一流」といわれ、どんな優秀な選手でも「7割は失敗」しているからです。

営業も同じです。10回訪問して1回話を聞いてもらえたらありがたい。この1割が2割に増えたらラッキー。大きな結果を一気に狙うのではなく、一種の「ゲーム」として捉えて自分なりの小さなミッションをクリアしていくのだと考えましょう。

その代わり、打率を高められるポイントは逃さないようにします。例えば、現場担当者より決裁者の判断が重視される会社であれば、早めにその人と話せる機会を作ります。また、次の②の心得も意識すると打率は上がります。

②相手には「バイオリズム」がある

人や企業はバイオリズムを持ち、常にコンディションの波があります。同時に「話を聞いてもらいやすい/もらいにくい」タイミングがあるのを意識しましょう。

波の周期はさまざまで、数年単位、一年単位もあれば日単位もあります。長いものなら設備設置から入替までの波が良い例です。耐用年数や稼働時間を見ると「そろそろ新調したい」と思う頃を読めます。

一日の中で考えるのであれば、人の動きの波を捉えるのが有効です。朝礼前の時間、休憩を取りそうな時間など、職種によって「話をしやすい時間」が存在します。私は以前、営業職で契約を結ぶなら午後一番と決めていました。お昼を食べて満足感があるときに、気持ちよく契約を結んでほしいと考えたからです。

また、年度明けの4月や5月は新しい予算が付き、大きな取引の検討が始まります。その頃にアピールすれば成約率も上がるでしょう。しばらくお取引先の様子を観察すると「欲しいな」と思う波を把握できます。

③営業はインタビュー、まず「聞く」から始めよう

①や②のために不可欠なのが③です。つい一方的に話し続けてしまう営業の人がいますが、なかなか成約には結びつきません。また時折「頑固な相手を説得するテクニックを知りたい」という人もいますが、本質は別の場所にあります。

営業の仕事は単なる売り込みではなく、「お客様が本当に困っている問題、解決したい課題は何か」を知って方法を提案することです。それを知るためには「聞く」しかありません。訪問時に話すのは、自分が2割・相手が8割のバランスでよいくらいです。

以前、営業の先輩が「お客様は商品が欲しいのではない、その先の未来が欲しいんだ」と教えてくれました。ファミリーカーのCMではスペックを強調するより、この車を持った楽しい未来や喜ぶ家族を描きます。営業の仕事は、お客様と前向きな解決イメージを共有するのがスタートです。どんな状態が良いのか、お客様の声をまず聞きましょう。

話し下手でも、営業はできる

今回の3つの心得があれば、実は話し下手でも営業ができます。なぜなら名刺を持って訪問した段階で、お客様は「何のために来ているのか」を理解するからです。そこでは言葉を尽くしてアピールするより「どこで困っているのか」を聞き、いつ頃必要になるか見極める営業のほうが好まれるのです。

たとえその日に契約できなくても、担当者の名前が分かった、多忙な時間が分かったなどの情報は後々に生きてきます。断られたとしても営業は確率論で考え、打てない日もあるのだと思って気持ちを入れ替えてください。営業に不安を感じる方にとって、この3つの心得が少しでも力になればうれしいです。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

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