株式会社東馬場農園

  • 作物イチゴ、トマト
  • 地域兵庫県
当社概況

当社は、東馬場社長の祖父・父親の代は主にカーネーション栽培をしていましたが、2012年に社長が父親の土地20aを借りてトマトのハウス栽培をスタートしました。

2014年に法人化し、同年トマトを40a増設。その後、2019年に20aでイチゴをスタートし、2022年には観光用のイチゴハウスを20a増設しました。生産者と消費者の懸け橋となって「嬉しいおいしいを農場から食卓へ」届けたいという思いと、地下水に塩分が含まれる「塩田」の地名、さらに「熟れはおいしい」という意味を込めて、収穫したトマト・イチゴに「うれしおとまと」「うれしおいちご」と命名し、主に近郊のスーパーなどで販売しているほか、一部直売も行っています。

トマトハウスに隣接した直売所

トマトハウスに隣接した直売所

当社の強み

トマトハウス内

トマトハウス内

当社の強みは、①栽培技術の蓄積があること、②消費地に近いところで農業をやっていることの2点です。

①については、社長が農業大学と卒業後に就いた農業資材メーカーの研究職時代に培われた知識・経験がベースとなっています。

トマトの反収は約40tに至りますが、イチゴはまだ3年目で8tで、こちらはまだまだ伸ばす余地があると見ています。②については、本来トマトは暖かい産地のほうが生産に向いていますが、神戸市にある当農園では、消費地に近い点を最大限活かした販売方法をとることにより、競争力のある農業を実現しています。

これは、市場を通さずに出荷することで新鮮なものをすぐに消費者に届けられるということに加え、当農園の情報や農業の魅力を積極的に発信することで、顔の見える生産者として消費者に認知してもらい、適正価格で販売できる関係性が構築できるということを意味しています。

SDGsの取り組み

SDGsの取り組みについては、第一に、農業を将来子どもたちにやりたいと思ってもらえるような魅力的なものにしたいという強い思いがあり、そのためには農業を持続可能なものにしなければならないと考えています。
その一つとして、イニシャル・ランニングコストのトータルを考えたら今はまだ重油のほうが圧倒的に有利ですが、環境負荷を考慮し、観光用イチゴハウスにヒートポンプを導入しました。

また、今後肥料が安定供給されるか分からないという想定のなかで、まだ試行段階ですが、培養液を回収・殺菌してもう一度与えるという循環設備を整備しています。

そのほか、ハウス内の下駄箱やテーブルなどの備品には、兵庫県産のヒノキでできた木質のものを使っています。
さらに、今後、観光事業を進めるにあたっては、ハウス内をきれいに保つなど栽培以外の仕事もでてきますが、そのあたりでうまく農福連携(障害者の就労支援など)ができないかと考え、行政や福祉の関係機関と話をしながら実現にこぎつけました。これらも広い意味でSDGsの取り組みと言えます。

省エネへの取り組み

省エネは、前述のとおりヒートポンプを導入しています。

基本的に農業は、海外でも、オランダよりスペインなど地中海のほうが圧倒的にトマト栽培に向いていて、低コスト栽培が可能であるように、何より適地適作が理想です。

観光用イチゴハウス内のボイラー

観光用イチゴハウス内のボイラー

同温風ダクト

同温風ダクト

そうではない土地で作るには、どうしても省エネとは逆行することになりますが、そのなかで、できるだけ無駄なく効率的な熱の使い方ができるよう、環境データをしっかり管理・モニタリングすることで、コストや環境負荷の低減に取り組んでいます。

当社は、将来的にはイチゴ狩りの観光事業を広げ、一年をとおして収穫体験ができるよう果樹なども手がけたいと考えています。

さらに、そこに教育的要素も取り入れ、子どもたちの食育・農育に取り組んでいきたいと考えています。

すぐ目の前に小学校があり、既に農業見学や授業参加等、小学校と連携して行っていますが、それを今後も積極的に進めていきます。

イチゴハウス内

イチゴハウス内

結論

日本の人口減少より早く農業人口の減少が進むなかで、農業にはまだ可能性とチャンスがあり、農業を子どもたちにとって魅力的な仕事にしたいという強い思いが、栽培技術を磨き、持続可能な農業を実現するためのSDGsの取り組みの推進力となっています。

イチゴハウス外観

イチゴハウス外観

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

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