当農園の創業は1964年で、現経営者の父がトマト作りを始めました。当初からハウスにより栽培していましたが、最初は土耕栽培でした。
1980年代に入り、土耕栽培から当時としては珍しかった水耕栽培に変更します。
現経営者の父が、土耕栽培よりも水耕栽培の方がトマトの生命力を活かせると考えたことによります。つくば万博(1985年開催)で展示されていた水耕栽培と同じ栽培方法を取り入れました。
水耕栽培のトマトを手に取る当農園代表髙松氏
2005年頃、それまでは大玉トマトだけを栽培していましたが、一部、高糖度のフルーツトマトを導入します。スーパーに直接販売するなかで、大規模産地と競争せざるを得なくなり、活路を見出そうと特徴の出せるフルーツトマトの導入に踏み切りました。
現在の栽培は、すべてフルーツトマトです。手がかかっても、ちょっと大変でも、すべては「おいしい!」の笑顔のために、我が子を育てるように大事にトマトを育てています。
ブランド化したフルーツトマト商品一覧
代表と家族従業者
当農園の強みは、創意工夫を凝らし、新しいことを積極的に取り入れている点が挙げられます。
現経営者の父は、水耕栽培を始めただけでなく、例えば、作業効率をあげるため、水平移動するハウス内張カーテンを考案し、特許を取得しています。
また、父の影響を受けた現経営者も、今ほど環境問題が注目されていなかった頃から、先方の許可を得た上で、出荷用の段ボール箱に使用済み段ボール箱を再利用しています。
出入りするスーパーの使用済みかん箱を見て「しっかりしていて、きれいなのに、もったいない」と思ったことがきっかけとのこと。環境問題への関心の高まりもあってか、レストランや個人の宅配において、使用済段ボール箱を選択なさる方も多いそうです。
水平移動のハウス内張カーテン
SDGsの取組としては、当社はお客様の声、社会の要請を敏感にキャッチして経営を行ってきたなかで、以下のSDGsに繋がる取り組みを実践してきました。
上述した通り、出荷用段ボール箱に使用済み段ボール箱を再利用することにより、廃棄物の発生を大幅に削減しています。また今後、自農園の自動販売機において、ビニール袋に入れず皿盛りでのトマトを販売する予定です。
腰を曲げず立ったまま収穫できるように垂直栽培に変更し、また早くから高所作業台車を導入し、安全・安心な労働環境づくりを進めています。
自農園に設置している自動販売機
高所作業台車で作業をする現経営者の父
当農園は、A重油暖房機からペレット焚き暖房機に変更しました。
ペレット焚き暖房機導入当初の測定によると、1シーズンでA重油10,000L削減、CO2を25,100g排出削減しています。灰掃除に手間がかかるものの、次に現在使っているA重油暖房機を買い換える際も、ペレット焚き暖房機を導入する予定です。
ペレット焚き暖房機
木質ペレット
当農園は、SDGsを「特別なこと」ではなく「当たり前のこと」として取り組んでいます。
当たり前であることから、管理に手間がかかるものの、ペレット焚き暖房機は導入すべきものとの考えで、CO2の排出量削減を実現しています。
次の世代のために一歩前へ進みましょう。
皆様からのご連絡をお待ちしています