株式会社タカミヤの愛菜

  • 関連会社株式会社タカミヤ
  • 作物イチゴ、キュウリ、ミニトマト
  • 地域埼玉県
当社概況

当社は、株式会社タカミヤ(以下、親会社)の農業用ハウスの実証栽培を行う「自社栽培施設」として、この埼玉県羽生市で2019年にオープンした農業団地「羽生チャレンジファーム」に参加。
2021年8月に100%子会社の株式会社タカミヤの愛菜(以下、当社)を設立し、農場運営を開始しました。

親会社は東証プライム市場上場企業で、親会社の社是である「愛」を掲げた社名として、従業員を大切にする生産活動を行っています。
当社は全員で22名、社長以外は現地で従事する社員5名とパート・嘱託17名により運営されています。作物は、キュウリとトマト、イチゴを栽培しています。

親会社タカミヤ製の大型ハウス

親会社タカミヤ製の大型ハウス

当社の強み

当社の強みは、親会社が農業用ハウスの開発・製造・施工を行っていることから、設計から工事までのハウス建設ノウハウを駆使し、効率的な生産ができる施設である点だと考えています。

また、販売先である地元スーパー、ケンゾーさまなどに直接卸しており、地元との関係を密にして、鮮度の高さと品質の良さを評価されていると思います。

水・肥料を再利用できる循環設備

水・肥料を再利用できる循環設備

SDGsの取り組み

SDGsについて、当社は養液栽培ですが、水と肥料を循環利用しています。肥料を含む廃液を回収して、UV殺菌したうえで再利用できるものは新しいものと混ぜて、あらためてハウスに流すことで、肥料の使用量を削減しています。

加えて、農薬の削減も取り組み課題にしており、天敵昆虫などを活用することにより、散布回数も大分削減できています。

また、保水能力の高いヤシガラの培地を利用しています。
ヤシガラの培地は2年~3年繰り返し利用でき、使用後は堆肥として再利用できるのでゴミの削減にも寄与しています。

省エネへの取り組み

高軒高ハウスで暖房効率向上に取り組む

高軒高ハウスで暖房効率向上に取り組む

ビニールハウスの暖房効率向上に注力しており、結果としてCO₂排出を抑えたいと考えています。壁面を一般的な農業用フィルムを複層ポリカーボネート板に代替しています。

複層ポリカーボネート板は断熱性が高いため、暖房の使用回数を減らすことができました。現在、データ収集中のところながら、感覚的には約2割程度の回数を削減できています。

また、ドライジャーという除湿機を使用しています。除湿換気により夜間の天窓開閉を減らし室内の温度低下を最小限に抑える効果があるのと、除湿により多湿条件で発生しやすい菌を抑えることで、病害を予防することができます。これらにより暖房効率を上げ、燃料費の削減を進めています。

その他

今後の課題としては、当社の農業生産はまだ1年しかやっていないので、生産効率性の向上と圃場規模の拡大を命題として、取り組んでいます。

効率性の観点では現在肥料は一般的なものを使っていますが、植物に適した配合で適量を供給することで、肥料の使用量をもっと管理したいと考えています。

規模については現在3haの敷地のうち1.5haしか使えていないので、オペレーション改善などにより拡大を図りたいと思います。

パック詰めミニトマトを見せて下さる担当の矢森さま

パック詰めミニトマトを見せて下さる
担当の矢森さま

まとめ

当社は、株式会社タカミヤが、さらに生産者に寄り添っていくために、また生産者の視点に立つための実証栽培施設として設立されました。

まだ1年目で規模拡大と生産効率向上を目指して改善を進めています。
SDGsについては、水と肥料の循環利用とポリカーボネート板による暖房効率向上により取り組んでいます。現在はデータ収集フェーズですので、今後データベースが構築できた際には、より生産性向上が期待できます。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

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