2). 顧客の環境に合わせた、軟弱でない品質のものだけを出荷することを心がけています。そのためには生産量の見極めが重要となってきます。
施設に詰め込みすぎ生産量を無理に上げると風通しが悪くなり品質が落ちます。
逆に生産量を過剰に減らすと品質は担保されますが、収益が上がらなくなります。この両方のバランスを40年の経験の中で絶妙に保っています。
地元の県立農業短大在籍中、花卉栽培に魅力を感じ教授に研修先を紹介してもらいました。
そこで愛知県の生産農家に2年間の研修を経た後、1980年に就農。就農依頼、「施設を遊ばせずに効率的に利用する」「人は無理しない」ことを心がけ事業を拡大してきました。
現在は温室13棟・合計面積600坪の中で「ポインセチア」「ゼラニウム」「ラベンダー」「宿根サルビア」をメインに栽培しています。直近1年間では合計10万鉢を栽培し主な販路は市場出荷となっています。
ハウス外観
当社のマーケティングにおける強みは「品質の高さ」にあり、主に以下の2つを心がけています。
田土に「カルストーン」「馬糞」「ピートモス」など様々な土を産地にもこだわり独自のブレンドを行っています。この土を使用すると根の張りがスムーズとなり、高品質な花が栽培できるとのことです。
栽培風景
施設に詰め込みすぎ生産量を無理に上げると風通しが悪くなり品質が落ちます。
逆に生産量を過剰に減らすと品質は担保されますが、収益が上がらなくなります。この両方のバランスを40年の経験の中で絶妙に保っています。
当社が現在取り組んでいると考えられるSDGs(省エネ関連は後述)のターゲットと内容は、次の4つとなります。
幼苗期に殺虫効果の高い農薬を使用することで、それ以降の農薬を控えることができ、全体としての農薬使用量を削減しています。
市場出荷できないものは、剪定枝や馬糞と共に土に混ぜて数年寝かせたあと再利用しています。
又、その時のプラスティック鉢に関しても蒸気消毒を行い再利用することでプラスティックゴミの削減に努めています。
ベンチ上に給水シートを張ることで水の循環利用を促進し、排水量を削減しています。
女性従業員の体調維持に努めています。
具体的には、「夏場の就労を半日勤務にする」、「夏場はハウス内のタイベックを閉めることで涼しい環境を整える」「作業は全て棚の上に載せ腰の負担を和らげる」ことなどが挙げられます。その結果、これまでの従業員の大半が勤務継続年数10年以上となっています。
省エネに対するターゲットは以下の通りです。
これらのターゲットに紐づく具体的な取り組みは以下の3つとなります。
タイベック
ハウス内の循環扇
これらの取り組みは、全て出荷率の向上を目的としており、結果としてSDGsに繋がっていると考えられます。
又、石川県内で花卉栽培を行っている農家が10名程なので、情報収集に苦労されていると、仰っていました。
当社は今後、今の品目をベースにしながらも新しく「花が好きな人」にピンポイントで刺さるようなニッチな品目を探して、栽培することで事業を拡大していきたいと仰っていました。
商品の品質維持に対する取り組みが同時に環境への配慮に繋がっていると感じました。
40年の経験の中で様々な相違工夫の中から花にも環境にも優しい農業を達成している事例となります。
次の世代のために一歩前へ進みましょう。
皆様からのご連絡をお待ちしています