G&B川端園芸

  • 作物ゼラニウム、ポインセチア、ラベンダー
  • 地域石川県
当社概況

地元の県立農業短大在籍中、花卉栽培に魅力を感じ教授に研修先を紹介してもらいました。

そこで愛知県の生産農家に2年間の研修を経た後、1980年に就農。就農依頼、「施設を遊ばせずに効率的に利用する」「人は無理しない」ことを心がけ事業を拡大してきました。

現在は温室13棟・合計面積600坪の中で「ポインセチア」「ゼラニウム」「ラベンダー」「宿根サルビア」をメインに栽培しています。直近1年間では合計10万鉢を栽培し主な販路は市場出荷となっています。

ハウス外観

ハウス外観

当社の強み

当社のマーケティングにおける強みは「品質の高さ」にあり、主に以下の2つを心がけています。

1). 「土づくり」のノウハウが当社の強みの一つです。

田土に「カルストーン」「馬糞」「ピートモス」など様々な土を産地にもこだわり独自のブレンドを行っています。この土を使用すると根の張りがスムーズとなり、高品質な花が栽培できるとのことです。

栽培風景

栽培風景

2). 顧客の環境に合わせた、軟弱でない品質のものだけを出荷することを心がけています。そのためには生産量の見極めが重要となってきます。

施設に詰め込みすぎ生産量を無理に上げると風通しが悪くなり品質が落ちます。

逆に生産量を過剰に減らすと品質は担保されますが、収益が上がらなくなります。この両方のバランスを40年の経験の中で絶妙に保っています。

SDGsの取り組み

当社が現在取り組んでいると考えられるSDGs(省エネ関連は後述)のターゲットと内容は、次の4つとなります。

1). ターゲット12.4 「2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。」

幼苗期に殺虫効果の高い農薬を使用することで、それ以降の農薬を控えることができ、全体としての農薬使用量を削減しています。

2). ターゲット12.5「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」

市場出荷できないものは、剪定枝や馬糞と共に土に混ぜて数年寝かせたあと再利用しています。
又、その時のプラスティック鉢に関しても蒸気消毒を行い再利用することでプラスティックゴミの削減に努めています。

3). ターゲット6.4「2030年までに、今よりもはるかに効率よく水を使えるようにし、淡水を持続可能な形で利用し、水不足で苦しむ人の数を大きく減らす。」

ベンチ上に給水シートを張ることで水の循環利用を促進し、排水量を削減しています。

4). ターゲット8.5 「2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する」

女性従業員の体調維持に努めています。
具体的には、「夏場の就労を半日勤務にする」、「夏場はハウス内のタイベックを閉めることで涼しい環境を整える」「作業は全て棚の上に載せ腰の負担を和らげる」ことなどが挙げられます。その結果、これまでの従業員の大半が勤務継続年数10年以上となっています。

省エネへの取り組み

省エネに対するターゲットは以下の通りです。

ターゲット7.3 「エネルギー効率を向上させる」

ターゲット3.9 「2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる」

ターゲット8.4 「2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る」

これらのターゲットに紐づく具体的な取り組みは以下の3つとなります。

1). 幼苗期には、鉢を一か所に集めることで加温面積を狭くし、暖房使用量を削減しています。

2). 2重被膜を行うとともに、屋根には「タイベック」、横膜には「エコポカプチ」を併用することで保温効果を高めています。

タイベック

タイベック

ハウス内の循環扇

ハウス内の循環扇

3). 「パンジー」「ハボタン」「宿根サルビア」など、寒い環境でも育つ品目を積極的に栽培しています。

これらの取り組みは、全て出荷率の向上を目的としており、結果としてSDGsに繋がっていると考えられます。
又、石川県内で花卉栽培を行っている農家が10名程なので、情報収集に苦労されていると、仰っていました。

その他

当社は今後、今の品目をベースにしながらも新しく「花が好きな人」にピンポイントで刺さるようなニッチな品目を探して、栽培することで事業を拡大していきたいと仰っていました。

結論

商品の品質維持に対する取り組みが同時に環境への配慮に繋がっていると感じました。
40年の経験の中で様々な相違工夫の中から花にも環境にも優しい農業を達成している事例となります。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

皆様からのご連絡をお待ちしています

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