THE TERRABASE土浦

  • 作物グリーンレタス
  • 地域茨城県
当社概況

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(以下U.S.M.H)と株式会社プランテックス(以下プランテックス社)がお互いのニーズが合致したことで2020年に基本合意し、2022年6月に人口工 光型植物工場「THE TERRABASE土浦」を本格的に稼働させました。
この工場は、ラテン語で「大地」を意味する「TERRA」を冠し、「地球環境に優しく」ありたいという想いをが込められています。

床面積1384㎡の工場では「グリーンレタス」を182万株/年(5000株/日)の栽培が可能ですが、稼働開始後1年目の現在は生産の安定化に向けての対応を優先して進めています。
なお、販路は関東近郊のマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東のU.S.M.Hグループ店舗網で直接流通させています。

工場外観

工場外観

当社の強み

当社のマーケティングにおける強みは、主に以下の2つとなります。

1).協業提携を結んでいるプランテックス社の密閉型人口工光型植物栽培装置植物成長制御システム「SAIBAIX」を導入することにより、AI等を活用して最適な栽培条件を探索し、レタスの成育に必要な光量、空気、栄養素を個別に制御しています。
従来の栽培方法に比べ、密閉方式を採用することで、外界の影響を受けずにより正確な環境制御が可能になり、高品質なレタスを安定して生産できるようになりました。また、自然災害や異常気象などの影響を受けにくいため、安定的な収穫量を確保できるという利点もあります。

密閉型人口工光型植物栽培装置外観

密閉型人口工光型植物栽培装置外観

密閉型人口工光型植物栽培装置内部

密閉型人口工光型植物栽培装置内部

2).作業環境に関して食の安全性を担保するために、自社の食肉工場等で蓄積されたノウハウと、プランテックス社の専門的な知見を結集し、高度な衛生管理を実現しています。

3).「製造~販売での食に関わる全ての工程を一貫したサプライチェーンを構築すること」(下図参照 )
「水や肥料の投入など多くの作業を機械化すること」により生産性を向上させて流通コストの削減に努めています。

工程を一貫したサプライチェーン

工程を一貫したサプライチェーン

SDGsの取り組み

当社が現在取り組んでいると考えられるSDGs(省エネ関連は後述)のターゲットと内容は、次の4つとなります。

1).ターゲット12.4 「2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。」

ターゲット6.4「2030年までに、今よりもはるかに効率よく水を使えるようにし、淡水を持続可能な形で利用し、水不足で苦しむ人の数を大きく減らす。」

先述の環境制御システムを活用し、レタスの成長段階に合わせて最適な水の使用量を調整し、また、余った水を循環利用して水の無駄を省くことで、栽培時に使用する水の量を1株あたり12ℓ節水することに成功しています。
また、養液に関しても成長段階に合わせた最適量のみ使用し無駄を省いています。

2).ターゲット12.5「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」

重量未達で市場出荷ができないものは「サラダとして加工品に利用する」「有機肥料の原材料に利用する」などして廃棄ロスの大幅な削減を実現しています。

3).ターゲット8.5 「2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する。」

「育児休業や介護休暇の取得を奨励する」、「社会保険加入を積極的に進める」など社会保障制度の遵守に努めています。
又、プランテックス社のアドバイスを基に作業を細かく細分化し、適材適所の人材配置を心がけ、力のない女性でも安心して働ける職場環境を構築しています。

脱炭素への取り組み

省エネに対するターゲットは以下の通りです。

  • ターゲット7.3 「エネルギー効率を向上させる。」
  • ターゲット3.9 「2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。」
  • ターゲット8.4 「2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。」

これらのターゲットに紐づく具体的な取り組みは以下の通りであり、脱炭素を目標に実施されています

1).工場内での加温は全て電気太陽光発電によるもので化石燃料の使用はありません。

全て再生可能エネルギーを使用し、脱炭素社会へ向けてクリーンエネルギー100%による工場運営を達成しています。

近年、新型コロナウイルスの影響により、食への価値観が多様化し、消費者の食べ物に対する要望が変化していることがわかります。
食に携わる企業としては、この変化に迅速に対応する必要があります。
環境や雇用など、持続可能な社会を実現するための様々な取り組みをすることが求められています。消費者とのコミュニケーションを通じて、ニーズを把握するとともに、これらの課題に真剣に取り組み、消費者とともに持続可能な社会を築いていくために、当社はSDGsに関する取り組みを進めています。

その他

当社は今後、多品種化を進め、第2、第3の人工光型植物工場の建設を通して事業を拡大していく予定です。
また、SDGs面では「現在の職場環境に合わせた就業規則の改定による働きやすい環境の構築」や「障がい者雇用」を進め、雇用創出に努めたいと仰っていました。

結論

今後、電気代の高騰の影響に対して、どのように対応して収益を上げていくのかが課題になるのではないでしょうか。
しかしながら企業として持続可能な社会に貢献していこう、という意欲を感じると共に、最先端の事例として期待が膨らみます。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

皆様からのご連絡をお待ちしています

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