当社は、2018年(平成30年)1月にENEX株式会社の農業事業として、秋田県美郷町に設立しました。本社の拠点は、旧六郷東根小学校の空き校舎を利活用しています。
関連会社のENEX株式会社は、地下水熱を利用した最先端のシステムを提供し、省エネ・省力化・生産性向上に寄与している企業です。当社は、本システムを自社の農業事業へ応用、具体的には、地域資源の地下水と複合的ヒートポンプシステムを活用した、菌床しいたけを栽培の実証試験場を立ち上げ、現在、施設を15棟に拡大しています。また、本実証で培った技術・ノウハウを、トマト、イチゴ、花きを栽培する施設園芸農家へも展開し、業界での省エネに貢献しています。
菌床しいたけを栽培するハウスの外観と施設内
秋田県美郷町は奥羽山脈を水源とする小河川が扇状地を形成、その扇状地ある六郷に清水が湧出しており、全国名水百選「六郷湧水群」として選定されています。当社は「この名水のチカラを活かした」農業を実践しています。
また、地下水熱を活用するための井戸を掘るさく井・管工事の細井技研工業とヒートポンプシステム事業のENEXとグループ経営を行っており、自社での最先端のシステム開発や新たな工事技術を活用できる強みがあります。
更には、主要取引先の東芝キヤリア株式会社と人的な交流を通し、最新のヒートポンプや制御技術等の情報を入手し、施設園芸用の製品を開発する体制を構築しています。
施設園芸用空調システム IoTハウスコントローラー
「11.住み続けられるまちづくりを」をSDGsの主要なテーマとしています。
当社のある秋田県の人口減少が進む中、農業の活性化と儲かる農業経営の確立し、より住み続けられるまちづくりに貢献することです。
具体的には、名水のある質の高い水を利用する農業を経営することで、他の地域と差別化していくことです。また、旧六郷東根小学校の空き校舎の入札において、地元で農業に関わる仕事を増やし、地元の雇用を増やす想いが評価され、本社拠点として利活用の機会を頂いたと感じております。
当社施設は、脱化石燃料として、施設栽培で必要な温度管理は、効率の良いヒートポンプを利用し、電化しています。
また、自社開発、製造の地下水熱のヒートポンプを利用した菌床しいたけの栽培において、省エネ、CO2削減とラニングコストの同時削減を実現しています。
具体的には、化石燃料『ゼロ』でハウス内温度をコントロールしており、CO2削減も重油と比較し、60%の削減効果があります。
これらの取り組みは、環境省や秋田県から評価され、多くの受賞の機会を頂戴しております(詳細は下記を参照)。
ストップ温暖化大賞における、当社作成の資料より抜粋1
ストップ温暖化大賞における、当社作成の資料より抜粋2
当社で培った地下水とヒートポンプを活用した省エネの技術・ノウハウは、現在、多くの農家で利用されています。
具体的には、宮城県栗原市にある、トマト温室栽培施設(ロックウール養液栽培、6000坪ガラス温室)では、豊かな地下水を利用したハイブリッド運転により省エネ効果を実現しています。
千葉県旭市にある、胡蝶蘭栽培用大規模ハウス(790坪ガラス温室)でも大型ガラス温室へのヒートポンプシステムの導入で最適な空調&環境コントロールを実現しています。
トマト温室栽培施設
胡蝶蘭栽培用ハウス
当社は、創業時から「水のチカラを活かした農業」を理念に掲げ、地元の秋田県を起点に国内農業の発展を目指し、経営しております。
地域資源の地下水と複合的ヒートポンプシステムを活用した施設を自社で上げ、省エネの効果を実証し、トマト、洋ラン、イチゴ等、多くの施設園芸の農家に展開しております。今後もSDGsや省エネの取り組みを強化するため、最新の施設園芸で活用できる製品開発と自社施設への応用を推進していきます。
次の世代のために一歩前へ進みましょう。
皆様からのご連絡をお待ちしています