株式会社千香音.firm

  • 作物ミニトマト
  • 地域和歌山
当社概況

平成元年に家業の農業を継ぎ、2022年末に法人化。
社名には「梅香る町みなべ町と地元の千里観音様から頂き、梅(香)とともに会社(音)が(千)年(ずっと)続く」という願いが込められています。
現在の主な栽培品目は南高梅(500a)、ミニトマト(7.5a)、ウスイエンドウ(2a)。販売先は、梅は梅干しに一次加工をし原料梅干しとして加工業者へ、ミニトマト、ウスイエンドウはJAとなっています。

又、和歌山県みなべ町で農業をしている有志と共に、水田の多面的機能の維持を支援する目的でドローンを活用した水稲の消毒の営農支援事業の展開にも努めています。

ハウス内観

ハウス内観

特別栽培の高糖度ミニトマト

特別栽培の高糖度ミニトマト

当社の強み

当社のマーケティングにおける強みは、主に以下の3つを挙げることができます。

  1. 和歌山県としてブランド産地として取り組んでいる「梅」と「ミニトマト」の両方を栽培しており収益の安定化に寄与しています。
  2. 近隣地域では他に栽培者がいない高糖度ミニトマトの特別栽培を行い、差別化を図っています。
  3. 「複合環境制御システム」や「ドローンの活用」等、先端技術を積極的に導入し作業の効率化・省力化に努め高い生産性を維持しています。

SDGsの取り組み

当社が現在取り組んでいると考えられるSDGs(省エネ関連は後述)のターゲットと内容は、次の3つとなります。

1). ターゲット4.4「2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。」

電動台車やレールの活用、コンピューターによる管理を実践することにより、常日頃から作業の効率化・省力化を目指し、臨時雇用者にも働きやすい現場づくり心掛けています。

2). ターゲット9.5「2030年までにイノベーションを促進させることや100万人当たりの研究開発従事者数を大幅に増加させ、また官民研究開発の支出を拡大させるなど、開発途上国をはじめとする全ての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。」

複合環境制御システム

複合環境制御システム

環境関係のセミナーの懇親で知り合った星氏(現近畿大学教授)に「自身で取り組める環境制御」の存在を聞かされました。

その後星氏のもとに通い、書籍などで知識をつけながら電気工事士の資格を取得し複合環境制御システムを自作して導入しました(左写真)。

3). ターゲット14.1「2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。」

化学肥料の使用をやめ、有機肥料に変えています。これにより余剰放出窒素量の削減に努め、環境に配慮しています。

省エネへの取り組み

当社の省エネへの取り組みのターゲットは以下の通りです。

  1. ターゲット7.3 「エネルギー効率を向上させる」
  2. ターゲット3.9 「2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる」
  3. ターゲット8.4 「2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る」

ターゲットに紐づく具体的な取り組み内容は以下の通りになります。

当社の省エネに対しての取り組みの一つして「局所加温の採用」が挙げられます。
これにより温室全体の暖房が不要になったり、設定温度を低くしたりすることができるため、重油などの燃料消費量を削減に寄与しています。
また前述の複合環境制御システムを導入したことにより無駄なエネルギー使用の削減に大きく寄与しています。これらの取り組みの結果、収穫量当たりの使用エネルギーコストは順調に減少してきています。

このような省エネに対しての取り組みの背景について、コスト削減というよりは生産性向上を主な目的に置いています。
そこには「持続可能な農業の実現を目指す」という創業時の思いが大きく寄与していました。
「持続可能」と言う言葉の定義を「経営の安定」だけでなく「環境維持」まで広く捉えているからこそ、「自然あっての農業」という想いが大きく影響しています。今後はハウスへのCO2注入時に出来るお湯の熱を夜間のハウス暖房に活用し更なるエネルギー使用の削減に努める取り組みも考えています。

その他

当社は今後のビジョンとして、「地に足つけたしっかりとした経営と効率を重視した農業経営の確立」を挙げています。
しっかり売上を伴った農業を目指し、次の世代にバトンを渡したい考えです。
今後はイチゴ栽培やミニトマトやイチゴの加工品製造販売、求められるサービスをトータルに提供できる農業支援サービスなど広く事業を展開していきたいと仰っていました。

結論

様々な取り組みの中で「持続可能な農業」というのが、常に軸としてあるようにインタビューを通して感じました。
「つながる人、環境に喜んでもらえる事、それをやりがいや喜びに」という経営理念からも分かるように自社が携わる全てが喜んでもらえるように、これからも様々な取り組みを行い地元の農業の活性化の中心になるのではないでしょうか。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

皆様からのご連絡をお待ちしています

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