平田園芸場

  • 作物カーネーション、シクラメン、ラベンダー
  • 地域島根県
当社概況

島根農林大学校に通っていた時に改めてものづくりや農業の楽しみを再確認し、卒業後2000年に家業を継ぎました。

先代時はシクラメンとリーガースベゴニアの2種を多量に生産していましたが、時代の流れに合わせて少量多品目生産に変更しました。様々な品種を試しながら現在は温室6棟・合計面積800坪の中で「カーネーション」「シクラメン」「ラベンダー」の3種類をメインに栽培しています。
直近1年間では合計10万鉢を栽培し主な販路は市場出荷となっています。少量多品目生産になった現在も先代からのこだわりである「一鉢、一鉢丁寧に」は変わらず高品質・高単価を実現しています。

平田園芸場内観

平田園芸場内観

当社の強み

当社のマーケティングにおける強みは、主に以下の2つを挙げることができます。

1). 土づくり

先代時から受け継がれている「土づくり」のノウハウが当社の最大の強みです。
「ピートモス」「腐葉土」「赤玉」など様々な土を産地にもこだわり、品種により配合を変化させています。
この土を使用すると根の張りがスムーズとなり、高品質な花が栽培できるとのことです。又、この土が商品として取り扱っており収入の安定化に寄与しています。

2). 全国各地の人脈ネットワーク

全国各地に広がった人脈ネットワークも強みとして考えられます。
社長が分からないことは現地に赴き直接話を聞くということにこだわっているために、いつのまにか全国各地にネットワークが広がっていました。様々な情報やノウハウの共有できる環境はこれから益々必要になってくると考えられます。

SDGsの取り組み

当社が現在取り組んでいると考えられるSDGs(省エネ関連は後述)のターゲットと内容は、次の2つとなります。

1). ターゲット12.4 「2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。」

黄色防蛾灯

黄色防蛾灯

「黄色防蛾灯」(左写真)を導入することで散布する農薬の削減に努めています。
これは同時に商品の品質を高める取り組みでもあります。

2). ターゲット8.5 「2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する」

子育てママさんを積極採用するために就労時間を9時~15時、急な欠勤にも寛容に対応するなどフレキシブルな就労体制を行っています。

省エネへの取り組み

ターゲット7.3 「エネルギー効率を向上させる」
ターゲット3.d 「2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる」
ターゲット8.4 「2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る」

A重油の暖房設備とヒートポンプを一つのデバイスで制御しています。これによりメインの加温はヒートポンプで行い、不足分をA重油の暖房設備で補うことが可能となり化石燃料使用削減に大きく寄与しています。又、ハウスを2重被覆にすることで保温効果を高めています。

左:制御盤 右:ヒートポンプ

左:制御盤  右:ヒートポンプ

しかし、昨今の電気料金の高騰によりヒートポンプの費用対効果が落ちていることに大変苦慮しています。
以前は地元の農家にもヒートポンプの導入に関して自信をもってお勧めできたのですが今はあまり勧められる状況ではないとのことです。

その他

当社は今後、地産地消のビジネスモデルを目指していく予定です。
土づくりにも更に注力していき引き続き高品質・高単価の実現を図ります。こうすることで懸念されるランニングコストの高騰に対応していきたいとお話されていました。

結論

商品の品質維持に対する取り組みが同時に環境への配慮に繋がっていると感じました。
しかしながらランニングコストの高騰がネックとなっている状況です。このような農家さんは全国に多くいると考えられます。どのような対応策があるかを改めて考える必要性を感じました。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

皆様からのご連絡をお待ちしています

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