齋尾農園

  • 作物ブロッコリー、長ネギ
  • 地域鳥取県
当社概況

当社の社長は、祖父が管理していた農地が、祖父が働けなくなり荒廃していくさまを見て、「なんとかせねば」と感じ、介護士を辞めて農業の世界で働くことを決意しました。

2009年1月に新規就農基盤整備事業を活用し、単棟ハウス 6 棟、連棟ハウス 1 棟を設置してトマト栽培を開始しました。
4年後の2013年、鳥取県の「がんばる農家プラン事業」を活用し、トマト栽培を軸として、季節雇用型から周年雇用型の農業経営を目指しました。この事業開始から 3年をかけハウスの増設と加温機設置することでトマトの周年栽培を成功、周年雇用の目標を実現しました。

齋尾社長

齋尾社長

ハウス約300坪の年間を通してトマト栽培を行う連棟式ハウスが建てられている

ハウス約300坪の年間を通してトマト栽培を行う連棟式ハウスが建てられている

2012年、近隣の就労継続支援 B 型事業所へ農作業の依頼を行うことで労働力の確保を目指しましたが、必要な日の人員確保や作業内容で、必要な労働力は確保できませんでした。

このため、他県の障がい者雇用を行う農業法人や福祉事業所の視察を行ない、自ら福祉事業所を立ち上げることが最良の方法と考え、2014年、就労継続支援 A 型事業所「TIES」 を設立しました。このTIESの設立により、TIES利用者に日々確実な仕事を提供することが求められるようになり、斎尾農園側は、TIES利用者に担当してもらう農作業を作る必要性に迫られたことで、相乗効果が生まれ、TIES は堅実に利用者を増員し、農園も着実に事業を拡大することができました。

しかし、施設栽培は高度な栽培技術が必要であり、福祉事業所の利用者が増加し、多種多様な障がいがある利用者に対して、作業を依頼することが難しいという問題が生じてきました。そこで、露地栽培に目を付けました。露地栽培はトマト等の施設栽培と比較し栽培技術が簡素であり、TIES へ作業依頼が容易であるため、通年で栽培・収穫が可能なネギ、ブロッコリー生産に現在は取組んでいます。

当社の強み

当社の強みは、まず、農地を所有していたということです。
先祖代々続いてきた農家に生まれたことで、新規就農者が初めにつまずく農地取得の苦労がありませんでした。また、地元で就農したことで、地元と関係のない人が就農することで発生する摩擦もありませんでした。
次に、就農以来有機肥料を主とした土作りにこだわり、減農薬による生産体制を構築できたことが強みとなっています。また、農福連携により労働力を安定的に確保できる体制を作れたことも強みであると認識しています。

SDGsの取り組み

SDGsの取り組みについては、特に認識していませんでした。
しかし、減農薬による生産体制と土づくりにこだわってきたことで、「結果として」以下のSDGsに繋がる取り組みに繫がっています。

目標12つくる責任、つかう責任

減農薬と有機肥料と土壌改良剤による土づくりにより、農薬・化成肥料の廃棄物管理をすることで、ヒトへの健康や環境への悪影響を最小限に留めています。
また、農産物の廃棄を減らすために、乾燥機を導入し、トマト、サツマイモなどを乾燥野菜にしたり、大根を漬物にして販売しています。

当社自信のドライトマトと積雪対策としてハウスでの大根栽培

当社自信のドライトマトと積雪対策としてハウスでの大根栽培

目標4すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

作業工程を工夫して、障害者の方が楽しく働けるような環境の実現と、障害者への差別がなくなるよう社員教育に力を入れています。

省エネへの取り組み

当社は灯油による加温施設によりミニトマトを栽培しています。
当社の加温設備は、吸気と排気機能があり、燃焼により生じたCO2が外に出さない仕組みとなっています。
最近の燃料費高騰は、今後経営を圧迫させる問題になると認識し、即効性がありコストがかからない、ハウスの扉の密閉性向上のための2重カーテン、温室効果を上げるための天井の被覆などに取り組んでいます。

灯油による加熱設備

灯油による加熱設備

結論

当社は、有機肥料・土地改良剤を使い土作りにこだわってきたことで、美味しい農産物を生産することができ、他社との差別化を実現しています。

このような取組みが結果として、化成肥料を使わない農業や有害物質を排出しない農業の実現となっています。
フードロス削減にも取り組み、乾燥トマト・干し芋等の生産も取組んでいます。福祉事務所を立上げ農福連携を実現し、周年での生産体制を構築することができました。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

皆様からのご連絡をお待ちしています

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