西本史人

  • 作物ガーベラ
  • 地域和歌山
概況

お父さまが花き類を生産していたこともあって、農業者大学校に進学し、卒業後すぐに就農しました(2000年頃)。
はじめの1年は、父親が病気で倒れて以来実家のハウスを管理してくれていた親戚のもとで作業を教わり、その後独立し個人事業で経営しています。就農に当たっては、お父さまの病気で大変な経営状況にあった実家の状況をなんとか立て直したいという思いがありました。生産品目はガーベラ専門で、現在は合わせて60aのハウス(全6棟)で、年間180万本を生産しています。出荷先はすべて農協です。

西本史人氏

西本史人氏

強み

強みは、ガーベラに特化していることと、一部のハウスでは収量を増やすことができる養液栽培を取り入れ、またハウス内の環境制御システムを取り入れるなど、新しいことにも常に積極的にチャレンジしている点にあります。
単に家業の農業を守るだけでなく、より良い花を作りたいという熱意をもって取り組んでいます。事業に関わる人(花屋さん、買っていただくお客さん、働いてくれている人)を幸せにしたいという思いをもって、そのためにきちんとした経営ができるよう努めています。

SDGsの取り組み

SDGsの取り組みにとしては、ガーベラは生産過程で一本一本の花にキャップをつける必要がありますが、この作業に相当な時間がかかっており、従業員の作業負担の軽減と生産性向上のため、就農後3~4年後に自費で機械を導入し、これを自動化しました。
現在はこれが3台あり、すべてのハウスの作業を賄っています。持続可能な農業を目指した取り組みの一つです。

省エネへの取り組み

省エネの取り組みとしては、ヒートポンプを導入しています。
これは、10年ぐらい前に重油が高騰した際、コスト削減を目的にNEDOの補助金を使って導入したものです。これによって重油の使用料は年間で大きく減少しました。これには相当な導入コストがかかるため、自費での導入は難しく、補助金が使えたことで実現できたものです。

そのほか、ハウス内の湿度・温度を自動で管理できる環境制御システムを2~3年前に、こちらは自費で導入しました。これによって、効率的な温度管理ができるようになり、省エネに寄与しています。それ以外では、細かいことではありますが、それまで一重だったカーテンを二重にしたほか、隙間ができないよう常にカーテンをしっかり留める、破れたカーテンはすぐに補修するなど、ハウス内の保温性を高めるための取り組みをしています。

ヒートポンプ

ヒートポンプ

環境制御装置

環境制御装置

環境制御用パソコン

環境制御用パソコン

その他

近隣同業者の組織であるガーベラ部会に所属しており、定期的に部会で情報交換することで品質向上に取り組んでいます。
養液栽培もその一つ。養液栽培はヤシ穀を使用し、生育に必要な養分や水分はチューブを通って送られます。近隣でこれを取り入れて収量を大きく伸ばした方の取り組みを参考にして、自分のハウスに導入しました。これによって収量を増やすことができました。
今後もこのような取り組みを積極的に行うことで収量アップに努め、ゆくゆくは法人化したいと考えています。

ガーベラハウス内部

ガーベラハウス内部

結論

燃料価格の高騰によるコスト削減対策が、当ハウスの省エネのメインであるヒートポンプ導入のきっかけとなりました。

次の世代のために一歩前へ進みましょう。

皆様からのご連絡をお待ちしています

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