自分とは違う作物を作る人と仲良くなって、グループを組むといいと思っています。
「あそこのグループに頼めばなんでも揃うよね」となると、買い手としては楽だと思ってもらえます。売り手としても、1つの作物で儲けるより、全体から少しずつ、確実に利益が上がる農業を始めてもいいと思います。
当社は松山青果として創業し、青果品を納品していましたが、夏季が閑散期のため、雇用を守るために松山ファームを設立しました。
当時、周辺では離農する方も多く、借地で生産を行うようになりました。設立当初はじゃがいもとレタスを生産。現在はレタスのみを生産しています。ピーク時は30haほど拡張しましたが、15年前に諫早の干拓公募に応募し移転を行いました。
現在では諫早干拓地にて52ha、250棟のビニールハウスにて生産を行っています。
松山ファーム代表 松山 哲治氏
当社は大手ハンバーガーチェーン企業と契約し、生産・販売を行っています。
当社はグローバルギャップ認証取得農場であり、大手企業に品質の高さ・安定供給が評価されています。その品質の高さ・安定供給が私たちの強みだと考えています。
グローバルギャップ認証取得農場(当社webページより)
現在はグローバル化が進み、富める者と貧困者との格差が開き、二極化されていると感じています。ですので、利益を生み出せる農業を行い、雇用を守り、働く方にはチャンスを与えています。
人間が生きていくには食べ物が必要です。私たちが生産するレタスを安心・安全に食べてもらうことを考え、生産しています。
農業を良くしていくためには、経営者をたくさん作ることが大切だと考えています。農業は天候に左右されるので、きちんと利益計算できることが必要です。ですので、経営者を育てて、数字を理解できる農業者を増やす必要があると思います。
250棟のビニールハウス
肥料は畜産農家から牛糞、鶏糞をもらい自分達で作っています。また緑肥を使用し腐食させ、化学肥料の低減を行っています。
毎年、長崎県農業振興公社と協力して土壌分析を行い、窒素量を計測しています。一反に対して10点計測しています。上記のような取り組みを行うことで、化学肥料は100㎏~200㎏使用していたものが、現在では50㎏と減少しています。
自分とは違う作物を作る人と仲良くなって、グループを組むといいと思っています。
「あそこのグループに頼めばなんでも揃うよね」となると、買い手としては楽だと思ってもらえます。売り手としても、1つの作物で儲けるより、全体から少しずつ、確実に利益が上がる農業を始めてもいいと思います。
ハウス内での生産
まずは自分で売ることを覚えることが重要です。
自分で価格を付けて、自分で売る。販売は農業の中で1番大切です。作物をお金に換えることを覚えていかないと、「高かった、安かった」と、ずっと一緒のことを繰り返すだけです。
販売を覚えないと、作業者で終わってしまいます。農業は利益が出るということが周知されれば、農業に従事する人も増えると考えています。
次の世代のために一歩前へ進みましょう。
皆様からのご連絡をお待ちしています